Project東京理科大学 器官再生工学プロジェクト研究棟

動脈と静脈

正門を潜り樹木のある丘の中へ中へ
キラキラとした木漏れ日を感じながらスロープを上がると忽然と視界が開く
雲の流れ、空の広さ、木々のあいだを抜ける風、小鳥のさえずり
冬がそこまで来ているのに気づく
デッキでは研究者や学生が思い思いに寄り添い集う
心地よい空気に包まれ室内に入ると、木軸のストラクチャーと無垢の木の温もりのある実験家具が優しく包み込む、
ラボからは緑あふれる景色が広がる。
内と外の境界線が曖昧な、自然と融合したラボラトリー

クライアントは発生再生研究の分野で著名な辻孝教授だ。初めて教授と会った時を今でも鮮明に憶えている。
数社を集めて新研究棟についてのプレゼンによるコンペだった。我々がプレゼンをしていたところ15分程度で止められたのだ。何か失礼なことでも言ってしまったのか・・・。ところが「もうプラナスに決めたよ」と教授。そこから設計をスタートしたが様々な要因で建設地、規模、予算が何度も変わり計画が遅々として進まなかった。それでも教授は研究環境が研究者や教え子、未来の教え子たち、ひいてはアカデミアにどれだけの影響を与えるか知っていた。その異常なほど強い想いと理解(当時から教授室に建築雑誌があったのだ!)に我々もしつこく提案を重ねたことを今では懐かしく思う。

Completion January, 2012
Structure RC + Timber Structure
Structure Design Ove Arup & Partners
Site area. 435m2
Total floor 666m2
Location Noda, Chiba