暖かみと緊張感をあわせ持つ
常に革新的な再生医療技術を世に提示し続けている、辻 孝 博士の新しい研究拠点である。
これまでの活動拠点は、プラナスにて設計させていただいた東京理科大学器官再生工学プロジェクト研究棟であった。
そこでは博士が最も大切にしている「研究所の一体感とオープンな雰囲気」を構築するため、オフィスとラボを吹き抜けで繋ぎ、可能な限り壁を排除した空間構成にしていた。本施設でも同じ雰囲気を出すために、各ゾーンを隔てる壁は全てガラスとし、P.I.室から研究員オフィス、ラボまで見渡せる構成としている。
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もちろん研究員も辻博士の活動を常に確認ができ、コミュニケーションの促進のみならず、トップクラスの研究者のふるまいの教育にもなっている。ラボ空間では実験家具が最大面積占めるため、その品質の良し悪しが空間の雰囲気を決定する。本プロジェクトでは、これまで辻研究室が大切に使用していた突き板の美しい実験台や造作家具を全て丁寧に解体し、本施設に移築する事にした。暖かみのある家具の背景には、ラボのテーマカラーである朱色をピリッと効かせ程よい緊張感を持たせ、奥行き感を演出する照明で構成している。
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