浮上する五感
カップヌードルのフタを開ける瞬間が好きだ。ペリっという音と共に広がる香り。たゆたう湯気の向こうに意識を集中させると、散りばめられた 色とりどりの鮮やかな具材に気づく。五感を総動員する瞬間である。
研究所、こと実験室においてはこの感覚を最大限に働かせる環境を創るべきではないだろうか。この感覚を無くす人工的でモノトーンな空間では人は不快感を憶え、感性と思考を停止させる。我が国にはそういうラボラトリー環境があまりに多いが、僕たちは研究者の情感に訴え、心身のびやかに活動できる環境を追求していきたい。
プラナスが近年手がけた研究所について、設計コンセプトやプロジェクト背景などを絵と写真と文章でご紹介しています。お気軽にご請求ください。